×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「卜(ぼく)」も「占(せん)」も占いですが、鹿の肩甲骨などを焼いて吉凶を占うのは、本来「卜」の方です。
中国では殷の時代より行われていました。
あらかじめ薄く削っておいた獣の骨(亀の甲羅も使用)に文字(甲骨文字)を刻み、そこに焼いた火箸や木の枝などを押し当てて、入ったヒビで占いをしました。
殷墟より多量に出土したこの占いに用いられた遺物で、文字の研究も一段と進んだそうです。
日本では弥生時代の遺跡からも、この鹿卜(ろくぼく)の遺物は出土していて、万葉集の東歌(あずまうた)にも「占へ肩焼き」という言葉が見えるように、ある程度の時代まで習俗として残っていた事が窺えます。
「神祇が久々に亀の甲などを焼いて」と志貴皇子がぼやいていますが、鹿卜をさらにヴァージョンアップさせたのが亀卜(きぼく)です。
これは神祇官の卜部(うらべ)の御家芸で、平安時代に陰陽寮の式卜(しきぼく)が盛んになっても、宮中では時たま行われていたそうです。
どのくらいの時代まで残っていたのかは、不勉強でチョッと分かりませんが(-_-;)
時々、この亀卜の方法を勘違いして、亀の甲羅をそのまま火にかけて割れ方を見るというようなマンガやイラストを見かけますが、それは明らかに間違いです。
PR
この記事へのコメント