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「情を移されますな」その横顔に私は乾いた声をかける。
「情を移すと」目だけがこちらを向く。
「御身様は御家族に恵まれておられる。それ故に情に脆いところが御在りです」
「分かっておる」一度瞬き、再び青鷺を見る。
「まともな者にとって、非情になるとは難しい事です。誰にでも慈愛や憐憫の心はありましょう、それが人の人たる所以ですから」
「開成のお仕着せのような事を」
「故に流されますな」
「分かっておる」言い聞かせるように呟き、小さく笑った。
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何を書き出そうにもまとまらないので、相変わらず以前書いたものを読み散らかしています。
こいつは藤原百川(雄田麻呂改め)と山部親王の会話。
この二人も書いていて、結構楽しい方かもしれません。
雄田麻呂は割り合いに生真面目で根暗の方だから、この二人を書いていると、どうしても山部王の方が軽くなるみたい(^_^;)
百川(雄田麻呂)、達観したような事を言っていますが、これと同様の事を異母兄から言われた事もあります。
どうもうちの連中は、変に情に脆いんですよね。
だからいつも言い訳しながら、後ろめたい事ばかりしてるのかもしれませんわ。
いや、志貴親王の若い頃を書くんじゃなかったのか?
どうも考え始めると、いつの間にか孫に摩り替わっていて……どうしてこの壮士は、こうも出しゃばりなんでしょうねぇ、作者に似てか?
真鳥の方で考え始めると、どういう訳か、この前書いていた話の主人公の事になっているし……この二人は、あまり近い血縁関係はないはずだわ、同じ余姓だけど。
それで『100のお題』の長屋王は?
嗚呼、そんな御仁もいたっけなぁ……(ーー;)