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うめぞー、思案中

明日は歴史作家「うめぞー、執筆の合間に思案中」

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陰陽(おんよう)中務(なかつかさ)の管轄下にあって、職務としては「天文暦数の事を掌る」などとモノの本には書いてあります。
「天文、暦数、風雲気色に異あらば、密封して奏聞する事を掌る」と、『大宝令』に見えているそうなので、奈良時代には既に天文密奏のような事が行われていた訳なのでしょう。
天文漏刻などは、まだ何となくやっている事のイメージが湧くのですが、私が昔から分からないのが陰陽というヤツ……


卜筮を行うとか、地相を見るとか、占いや風水の知識を有している技術者らがいた事は確かなのでしょうが、卜というのは本来が亀卜の事ですから、こちらの管轄は陰陽寮よりも神祇官じゃないのかという疑問が昔からあります。

どうでも良いけど、生せんとくん…近鉄奈良駅前にて以前に書いていた後期摂関期の話の中では主人公が、
「陰陽寮は大抵貧乏くじを引かされる」的な愚痴をこぼしておりました。
この時代の寮のライバルは、外部勢力と言いますか、密教系の坊主たちです。
天台にしても真言にしても、座主を始めとするトップらが宮家や源平藤橘の権門の出身者と来ているのですから、太政官を始めとした為政者らも、ついついそちらを贔屓目に見る傾向がとても強くて、都合の悪い事ばかりを寮に押し付けて来る云々……ε-( ̄ヘ ̄)┌

奈良時代の後期には、まだ密教が体系的に入って来ていないので、このような風潮はなかったでしょう。
『続日本紀』では長岡京への遷都の前に、中納言二人と参議たちが陰陽助(おんようのすけ)をつれて土地の視察に行った事が書かれていますので、地相を見るような事を実際にしていたと思われます。
しかしこいつは既に、桓武天皇の大好きなパフォーマンスの一つでして、陰陽助が地相を最悪と言おうとも、都への報告は最適に摩り替わるような状況でして……σ(^◇^;)

それにしてもこの時代、果たして後の平安時代のように、髪を洗う日、爪を切る日、外出をする方向、儀式の日時と、何でもかんでも暦やら占いやらに囚われきっていたとは思えません。
まぁ、セレモニーなどには吉日を選ぶに越した事はないのでしょうが、政敵を出し抜くにも、これらの知識を有する技術者らをどこまで利用したのでしょう。

中務卿宮・山部親王はこれより中納言藤原縄麻呂や右大弁藤原百川らと諮って、弱みを握っている陰陽頭の大津大浦に個人的な仕事をしてもらおうと考えているようですが、さ~て、陰陽頭は何が出来るんでしょう?
どうもこのメンバー、陰陽師のやる事なんぞ、知識に基づいた一種のパフォーマンスとでも思っているのか、特に恐れるような素振りもありません?(゚_。)?(。_゚)?
何せ、邪魔で目障りな先の陰陽頭の紀益麻呂を、更迭して失脚させたような御仁らですから( ̄▽ ̄)。o0○

本日の画像は、先々週くらいに近鉄奈良駅に出没していたせんと君です……
それよりも橿原神宮の『久米舞』、上げなけりゃ(~_~)
 
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