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うめぞー、思案中

明日は歴史作家「うめぞー、執筆の合間に思案中」

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南門と参道及び築地塀跡久々に何か書き込みしたと思ったら、はたまた現地説明会です。
先日、新聞各紙のトップに写真入で載った木津川市の『高麗寺第8次調査』です。
ちなみに昨年の現説の様子はこちらをどうぞ↓
http://umezo.bakeinu.jp/entry/35228/

今回は昨年度の調査地を更に西に拡張する形でトレンチを設け、まさに金堂の正面に当る場所を調査しています。
すると推測通りに、この位置に南門と中門が南北に並んであった事が確認されました。
どうやら私は昨年の調査の様子を見て、考え違いをしていたようで、中門はあくまでも伽藍の中軸線に乗るのだと思っておりましたが、両方とも西にずれて、金堂の正面になるのだそうです。

築地塀跡の瓦溜どうして門が中心を反れるのかには、未だ的確な説は出されておらず、金堂に何か大きな意味を持たせたのかも知れないという推測くらいしかなされていないようです。

さて飛鳥時代に創建されたであろう(出土する瓦が飛鳥寺と同范)寺院に築地塀が実際に確認されたのも、今回が初めてなのだそうです。
築地塀は、基壇を設けて塀を立て、更に上に瓦まで葺くのですから、塀のグレードとしては相当に高級です。
おまけに何かの自然災害で塀が北側に倒れて屋根がひっくり返ったとかで、丸瓦が幾つか重なって出土した状況が観察できます。

瓦各種軒丸瓦は川原寺式、軒平瓦は三重弧文、丸瓦は行基式……こういう組み合わせは、さて、一般的だったろうか??
軒平、軒丸の組み合わせは畿内の白鳳寺院には良く見られますが。

ともあれ、瓦の様子からも創建以降、白鳳期と延暦期のごく初期に改修が行われたようで、現在出土している瓦溜の図面を作成した後に取上げ、その下にある創建期の層も出して行く事になります。
そうすると来年度の現説には飛鳥寺式の瓦が並ぶのかな~?

この寺院は、木津川(泉川)の河岸段丘の一段目に乗っていて、この段丘の前面が既にいくらか削られて、南門(四脚門)の礎石の残りも良くありません。
河原にあっただろう街道から寺に入るには、階段が存在していただろうとの推測は出来ますが、遺構は既に残っていません。
それでも、堂や塔、回廊などの残りは割合に良さそうで、この後も史跡公園化するための事前調査は続けられて行くそうです。
その様な訳で、来年もまた楽しみな所です。

おん祭の旗奈良市内に戻って、JR奈良駅から三条通を近鉄奈良駅方面に歩いて行きますと、既に『春日若宮おん祭』のPRが始まっていました。
そう言えばJRの駅にも、今年のパンフレットが置かれていました。
今年ももう、そんな季節になりましたか。

正倉院展が終ると、春日大社に近い奈良市の繁華街は、冬の最大のお祭に向けての準備が始まるようです。
この写真は南都銀行本店の前、ひがしむきアーケードの入口付近です。
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