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「いや何、古い戸籍を調べていたのだよ」
「戸籍調べが楽しいのか」
「かなりややこしい故にな」少輔の薄い眉が下がる。笑うと妙に子供じみた顔になる。
「ややこしいのが楽しいのだから、これは病気だ」義兄がこういう具合に軽口を言うのも珍しい。やはり、大伴家持や石上宅嗣のいない穴は大きいのかもしれない。
「そう言うな、久々に調べがいがありそうで、楽しいのだよ」
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これは少し前に書いた話に出て来る、淡海真人三船(式部少輔)と市原王(東大寺写経所長官)の会話です。
この話の時点では天平宝字八年、二人とも同世代(多分、四十代半ば)の淡海帝系の四世王、三船は元々は出家していたので、長らく玄蕃寮にいた治部省畑一筋の市原王とは旧知の間だったのではないかと、勝手に思っています。
ここでの語りはいつものように山部王、後に大学頭となる布石ではないけれど、割合にこの御仁の周囲には若い頃から文人が多かったらしいです……私が勝手に設定したのですけれど。
そして以前書いた話を読んでみますと、この文人連中がどれもこれも変人らしい?
義兄の市原王や、実務派の佐伯今毛人あたりは常識人みたいですが。
どうも私は文人連中に偏見があるみたいですσ(^◇^;)
脇役でチョロチョロ出て来る大伴家持なんて、一度もまともに書かれていませんから。
では武人はと申しますと、根暗と天然に分かれるようです……とどのつまり、うちのキャラクターにまともなヤツはどれだけいるんだ??
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