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柳生の少し手前、忍辱山町にある『忍辱山円成寺(にんにくせんえんじょうじ)』といえば、この写真の大日如来坐像で有名でしょう。
写真ではかなり昔から御縁があるような気がしておりますが、実を申しますと私は先日の日曜日に初めて、こちらの御寺に伺い、この仏様にも御逢いしました(-_-)
再建された多宝塔の内陣に、このように座っておられました。
運慶の二十五歳の時の作で桧の寄木造り、制作にかかった期間はほぼ十一ヵ月だそうです。
父親の康慶が工房の主とはいえ、この若さでこれだけの像の制作に携わるとは、やはり後世に偉才の名を残すだけはありましょう。
先の大日如来像も国宝ですが、ここにはもう一つ国宝に指定された建築物があります。
それがこちらの二つの社、『春日堂』と『白山堂』です。
頂いた拝観案内によりますと、安貞二(1228)年の春日大社式年造替に際し、当時の大社の神主だった藤原時定が古い社殿を寄進したのだそうです。
奈良市内にもいくつかの春日移しの社殿があり、こちらの戯言でも紹介致しましたが、殆どの物が江戸時代でも新しい方の御社で、ここまで古い鎌倉時代初期の物は残っていないそうです。
見慣れた社に比べるとやや小ぶりで、勾欄などのつくりも何となくシンプルに感じますし、縁の周囲の板(何という名前なのか分かりません、不勉強で(+_+))に描かれた御馴染みの模様も見られません。
こちらの寺院の庭園は名勝として指定された、優美に平安時代の面影を残す見事なものです。
標高が高いためか既に紅葉が始まっており、もう一月もしない内に見事な色合いに染まる事が予想できます。
もし機会があったら、今年の紅葉はこの辺りに見に来ましょうか(゜.゜)