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うめぞー、思案中

明日は歴史作家「うめぞー、執筆の合間に思案中」

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 舞楽の内でも格段に長くて派手と申しますか、演奏時間は序破急で45分近くあります。
聖霊会にはなくてはならない舞の一つで、天王寺では左右の楽人が演奏を受け持ちますから、とにかく賑やかと申しますか面白いです。

 出手では舞人たちが一人づつ入場し、鉾を振るって舞いながらそれぞれのポジションにつきます。
序では鉾を置いて徒手で舞い、破では再び鉾を取ってまさに振り回すように動き回ります。
最も楽しい(?)のが急。
徒手で始まるのですが、途中で四人の舞人は太刀を抜き放ちます。
これを合図に、舞台四方に当たる池の欄干に下げられた篝に火が入ります。
現在では午後4時くらいなので明るいのですが、昔は太平楽が演じられる頃には暗くなっていたという事です。
太刀を抜いた舞人は、合歓塩(がっかえん)という八多羅(やたら)拍子の曲で舞台上を踊り回るといった感じ。
南都楽所でも天理大学でも、このように飛び跳ねる舞い方はしませんので、久々に見ると魂消ます。
そして八多羅拍子の曲は、とにかく耳に残るというか、しばらく頭の中で繰り返してくれますから始末に悪いというか脳天気になるというか……
 
急の舞の途中で衆僧は六時堂を退出し、舞の終了をもって法要も終わります。
この後の舞は『入調(にゅうじょう)』といい、法要に参加された方々へのお礼に演奏されるのだそうです。


今年は『陪臚(ばいろ)』です。
この舞は林邑(りんゆう)八楽にも入るので、当然左方かと思っていたのですが、実は右方舞になります。
ところが天王寺楽所では、左右の楽人が二名ずつで舞う事になっているそうです。
楯と鉾を持って現れた舞人は、まずそれらを置いて徒手で舞い、途中で楯を手にして抜刀し、最後は鉾を打ちふるいます。
この曲も夜多羅拍子なので、とてもノリが良いです。

こうしてすべての法要と舞が終わると、日は西門の石の鳥居方向に傾いています。
最後の方は左方側の席にいると眩しくて仕方がないのですが、今年は終日曇り気味でした。
御陰で見学には、案外良いコンディションだったのではないでしょうか。
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