[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
土曜日の新聞には、2000個以上の桃の種が籠と一緒に出土したと、写真入で報道されていた、桜井市教育委員会による纏向168次調査の現地説明会です。
昨年、一昨年と隣接した調査区をあけた結果、ほぼ東西方向に企画性を持って建設された建物群が検出された、纏向遺跡の中核的な場所の調査が今年も引き続き行われました。
一昨年の調査で、建物群を囲んでいた柵列の延長も検出されまして、その外側には何があるかも期待されたのですが、今回の調査範囲では、他の建物などは検出されておりませんでした。
件の沢山の桃の種は、この画像の大きな穴から出てきました。
ここから出土した土器の年代は三世紀の中頃、北側で昨年までに確かめられた建物群が廃絶した時期に、ほぼ合致するのだとか。
そのような訳で、建物を壊す時に何かの儀式(祀り)を行って、それが終わった後に供物や土器などをまとめて、こちらに捨てたのだろうと考えられます。
ちなみに建物群は、掘っ立ての柱を抜き取っている形跡があるので、人為的に壊されているようです。
この度の調査も前年度と同様に、四世紀後半に掘られた大きな溝が真ん中を横切っていまして、土坑の一部も柵列も壊されています。
多分、桃の種の何割かも、これで持って行かれてしまって、本来ならばもっと多くの桃の実が埋納された可能性もあるのだとか。
弥生や古墳時代の集落遺跡から桃の種が出るのは、格別珍しい事でもなく、私の知る限りでは水辺の遺跡には付き物のようです。
確か、明日香村の亀形石造物の周囲でも、若干出ていたと思いますので、七世紀くらいまではメジャーな遺物なのかもしれません。
ところでこの日(19日)の予定としては、奈良町で春鹿酒造の蔵開きがあるので、そちらで昼酒などをかっ喰らおうと、ホクホクしていたのですが……この現説があったおかげで、見事にそちらは流れました。
「大体、蔵開きは春先に行くものよ」
このような友人のアドバイスもありまして、来年の新酒の時期に、どこかの酒造での蔵開きを期待しまして、夕方からは明日香村の彼岸花祭りのメインイベントの一つ、劇団『時空』の公演を二年ぶりに見に行ってきました。
え~と、感想は自粛ね。
何せ、私のやっているジャンルとは全く別物だと思っているので、純粋に見て楽しむべし。
そっちに関しては、十二分な経歴と実力を持っている劇団ですしね。
下手な背伸びをしていないのに好感が持てますので、もしご近所で御覧になった事のない方は、一度見に行かれる事をお勧めいたしますm(__)m