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うめぞー、思案中

明日は歴史作家「うめぞー、執筆の合間に思案中」

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講師の藤岡禰宜この長いタイトルが、先日(10月30日)の春日大社で行われました『いのちと心の講座』です。

ここで何度もほざいていますが、私は雅楽の類は四半世紀、見聞きだけはしておりますので、中途半端な知識ならば一般の方々よりは多少あると思っています。
ただし、こういう場合は間違ったままで覚えている事も往々にしてあるものでして……

その一つが『管絃』と言う言葉と文字です。
狭義で雅楽と言った場合、この『管絃』をさす訳ですが、決して『管弦』ではありません。
雅楽で使用される絃楽器は、楽琵琶楽箏、どちらも絹糸の絃が使用されているので糸偏の『絃』を使うのだそうです。

着付けは二人で行うのが常だそうです。普通に管弦というと、これはヨーロッパから入ってきた管弦楽(オーケストラ)のこと、ヴァイオリンやチェロの弦は動物の腸などを加工し、馬の尾の毛でできた弓で引くので演奏法からして違います。
今までの戯言を見てみると、十中八九どころか十まで、管弦の文字を使っているかもσ(^◇^;)

今回の講座はこのような基礎知識や歴史から始まりまして、襲(かさね)装束の衣紋の実演の後に、タイトルの示すように赤(左方)と緑(右方)の舞人が一緒に登場する『振鉾(えんぶ)』を見て下さいという運びとなります。

衣紋を見ておりまして今更に気づいたと言うか、今まであまり気に留めていなかったのが、下襲(したがさね)の裾(きょ)の事です。
舞楽『振鉾』第三節以前にどこかで、平舞の装束の裾には裏地があるけれど、走舞の装束にはない云々と書いたような気がするのですが……裏地は下襲にある訳でして、袍には裏地はありません。
要するに襲装束での舞を見ていて、裏地云々と言っていた訳です……我ながら意味が分かっていないような事を書いたんですね(-_-;)
あと、忘緒(わすれお)は左側に垂らすとか(何せ袍を着けてしまうと見えないので)、石帯(せきたい)の構造も初めて知ったような……

そして実際に舞を見てみましょうという事になるのですが、これも聞かなければ気づかない事も多々あります。
左右で最初に出す足が違うとか、出手を舞った後の一ろう(字が出ません・゚・(ノД`;)・゚・)以下の舞人のポジションの取り方が違うとかの類は見ていて分かるのですが、細かい動作の違いなどは、教えてもらわなければ個人の癖の範囲と思ってしまいがちです。

『振鉾』第三節綺麗に左右の舞人の動きが合っていると、本当に見ていても気持ちが良いものです。

三方楽所が解体された明治維新以降、楽家のエリートの方々が宮内庁の所属となってしまい、南都でも天王寺でも京都でも、本来の楽家以外からも継承者を募るようになったそうです。
南都楽所(なんとがくそ)の心得の一つに、伝統をそのままに継承するという事があるそうですが、これこそ一番大事で一番難しい事なのかもしれません。
 これらの舞や楽の萌芽の見られた中央アジアや中原、東南アジア、朝鮮半島でも既に失われた伝統を千数百年に亘って継承して来たのですから、携わって来た方々には思うにつけ低頭致します。
ここ最近、これらの組織出身の方が新しい試みをされて、それが一般の耳目に膾炙する事によって変な勘違いが生まれているように思えるのですが、こちらに関心を示されてそれなりの発言をする人達にこそ、本来のものに触れて欲しいと思うのですが……これを関東の知人に言うと怒られるんだよなぁ、奈良や大阪みたいに簡単に見に行ける物じゃないって(゜.゜)
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