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昨日に書き忘れました管絃の部の事でも。
催馬楽は歌がメインとなりますので、使用する楽器は笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、竜笛、琵琶、箏に加えて、笏拍子が鳴り物となります。
いずれも一名ずつの演奏者で、後の方々は歌人という訳です。
“更衣(ころもがえ)せむや さ公達や 我が衣(きぬ)は 野原篠原 萩の花摺や さ公達や”
蛇足に申しますと、公達にかかる「さ」は接頭詞、「野原篠原」は「萩」にかかる枕詞です。
楽曲が前後いたしますが、舞楽の部で『振鉾』の後に行われたのが『北庭楽(ほくていらく)』です。
切れの良い左方の四人舞いで、一臈の方以外は女性が舞っておられます。
『萬葉舞楽会』は、若手の人や、神事では舞人を務めない女性が、活躍する場になっているそうです。
神仏への奉納ではなく、舞楽に興味理解を持って見に来てくれる方々へのお披露目というコンセプトなので、観客を正面に見て舞うポジションを取ってくれます。
そして右方は『狛鉾』……“ほこ”の字は木偏なのですが、このIMEでは出て来ません(-_-;)
舞人が持つのは、武器ではなくて船の櫂なので木偏が正しいのだと思います。
こちらは四人とも女性舞人ですので、曲も装束も綺麗ですが、舞人も綺麗です。
一昨年の『光明皇后1250年御遠忌』の結願日でしたか、法華寺(尼寺です)が法要の御奉仕という事で、奉納の舞楽も『振鉾』以外は、女性の舞人が舞台に上がっておられました。
そういえば、あの時も『北庭楽』と『狛鉾』でした。
そして最後の走舞は、右方『還城楽(げんじょうらく)』
この舞、林邑八楽に入るくらいだから左方でしょうと思いがちなのですが、右方にもあるのだそうです。
そしてどういう訳なのか、常に右方で舞われる事の方が多いのだそうです。
これは『陪慮(ばいろ)』も同様なのだとか(゜_゜)
曲調が左方は只拍子(ただびょうし)、右方は夜多羅拍子(やたらびょうし)と、聞けばはっきり分かるのだそうですが、私の記憶では左方を見た事はないような……
南都でも四天王寺でも京都でも、『還城楽』の舞人は、『蘭陵王』の序で登場してましたからσ(^◇^;)
この度も面白がって動画を撮っておりました。
そいつを見返しつつも思うのは、南都楽所の『還城楽』は楽しいです。
殊に、蛇を見つけた後の間合いの詰め方が……あの大袈裟な素振りは、威嚇なんだろうか(・・?