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この展覧会の招待状を頂いたのは昨年の夏でしたか……場所は東京の日本橋高島屋?
実は巡回展で、年明けには京都、二月には大阪高島屋に来るという事で、どこの会場で見ても大丈夫という代物でした(゜.゜)
そういう訳で忘れた頃に行って参りました。
現代日本画に疎い私としましては、この方の作品を殆ど知らないんです。
ここ何年かの東大寺の大きな法要の時に、散華の絵を書いていた方だな~という認識(~_~;)
後は、今回の展覧会にも出品されていた、聖武天皇と光明皇后の御影ですね。
『平城遷都1300年 光明皇后1250年御遠忌 東大寺本坊襖絵完成記念 小泉淳作展』
これが正式のタイトルのようです。
東大寺が創建以来、初めて襖絵の制作を依頼したのだそうで、これらは本坊に納められるのだそうです。
そういう訳で会場に入りますと、ご挨拶の複数のパネルをすごした後、襖16枚にもなるような『蓮池』です。
これだけで圧倒されます……凄いと思うのは、花や葉の形は徹底的なスケッチ!
何でも全て種類の違う蓮の花を描いているのだとか。
そして次の部屋には、ひたすら満開の桜です。
更には上段の間に掲げられる聖武天皇と光明皇后の御影、飛天、鳳凰などの障壁画と続きます。
見覚えある絵ですね……昨年の法要の散華に使用されていましたから。
小泉氏はかなりの大器晩成の画家のようで、五十歳を過ぎてから水墨画家として有名になったそうです。
確かに二~三十年前にはモノトーンの冬枯れの荒涼とした風景画を多く描かれていたようです。
それから比べますと、蓮も桜も鳳凰も、本当に同じ方が描かれたのかと驚かされます。
それにしても『吉野の桜』という襖絵は、私にとっては不思議に思える作品でしたわ。
『東大寺本坊の桜』にしても『しだれ桜』にしても、上空は紺色の夜空に見えるのですが、幹の向こうは明るい緑、間違っても桜の下闇ではないんですね。
この絵をぽや~っと見ておりますと、いつぞに書こうとしていた話を思い出しましたわ(+_+)
あの話の中で主人公の親王が子供の頃、吉野山の奥で『西行桜』のシテみたいな老人に会うシーンを考えていた事があるのですが……
この主人公と、今書いている一連の話の主人公達は、完全に人種が違うかもしれませんわ。
つくづく、桜は似合わない連中です(@_@;)
もう一つ……『蓮池』の襖絵を眺めていて、ろくでもない間違いに気付きました。
東大寺金堂の毘盧舎那仏の蓮華座の花弁に描かれているのは、どう考えても『蓮華蔵世界』ですわね(ーー;)
『須弥山世界』じゃありませんわ、多分σ(^◇^;)